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ホームページ『レフティやすおの左組通信』から―
 (初出)2003年12月

 *2018年1月4日 一部加筆修正
*2018年1月12日【14年後の一言】追加
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【3・左利き宣言:「私にも夢がある」 】

左利きは不幸の種ではない。
左利きが不幸となるのは、それを育てる右利き社会という土壌の存在であり、右利きという多数派の人々のなせる業である。

1963年アメリカのワシントンにおいて、キング牧師(マーティン・ルーサー・キング・ジュニア Martin Luther King, Jr. 1929年1月15日-1968年4月4日)は1963年8月28日「I HAVE A DREAM 」スピーチを発表し、肌の色の違いによって差別されることのない社会の実現を訴えた。

私は今、利き手の違いによる差別のない社会の実現を訴えたい。

キリストは「汝の隣人を愛せ」と教えたという。私は右利きの人たちに「汝の隣人、左利きの人を愛せ」と言いたい。

愛するとは共に生きることであり、共感を抱くことである。
同じ思い、同じ気持ちになろうとすることである。
真実は理解できなくとも理解しようと努力することである。

そして、左利きの人よ。

ただただ身の不幸を嘆くのではなく、自分自身の言葉で周りの人々に告げよ
無知なる者には知識を与えよ
無理解なる者には理解を求めよ

自らの手で自らの道を切り開け
共に歩もうとするものたちと手と手を取り合い、勇気を持って前へ進め。

利き手の違いによる差別のない社会の実現に向けて。


*参照:
キング牧師(ドクター・マーティン・ルーサー・キング・ジュニア Martin Luther King, Jr. 1929年1月15日-1968年4月4日)
「I HAVE A DREAM(私には夢がある)」スピーチ(1963年8月28日、ワシントン・リンカーン記念堂)より

I have a dream that one day this nation will rise up and live out the true meaning of its creed: "We hold these truths to be self-evident: that all men are created equal." 
私には夢がある。それは、いつの日か、この国が立ち上がり、「すべての人間は平等に作られているということは、自明の真実であると考える」というこの国の信条を、真の意味で実現させるという夢である。
...
I have a dream that my four little children will one day live in a nation where they will not be judged by the color of their skin but by the content of their character.
私には夢がある。それは、いつの日か、私の4人の幼い子どもたちが、肌の色によってではなく、人格そのものによって評価される国に住むという夢である。

アメリカンセンターJAPAN より
Martin Luther King Jr.
「私には夢がある」(1963年)
マーティン・ルーサー・キング・ジュニア


━【14年後の一言】━━ 

三十代の半ば、左手用カメラ「京セラSAMURAI Z2-L」を手にしてい以来、左利きであることに目覚め、「左利きは左利き用の道具を!」と考えるようになり、左利きの活動を始めることになったのです。
しかし、日本国内では思うように仲間を探せないという気持ちから、海外の既存の左利きの組織とコンタクトしようと思い、そのためには「英語の勉強を!」と考えました。
とはいえ実質、中学時代以来なので、初歩の初歩からのスタートということで、NHKのラジオ英語番組「基礎英語」「続基礎英語」(ともに当時の番組)から始めました。

その「続基礎英語」のテキストで出会ったのが、キング牧師の「I HAVE A DREAM(私には夢がある)」スピーチでした。
講師だった斎藤誠毅先生に感謝! です。

まさに「これだ!」と思いました。
以来、私の「左右共存の社会の実現」という夢に向けての、左利き活動――「左利きライフ研究」活動のバックボーンとなりました。


*参照:『レフティやすおのお茶でっせ』
2004.4.10

 I say to you today, my friends, so even though we face the difficulties of today and tomorrow, I still have a dream. It is a dream deeply rooted in American dream. I have a dream that one day this nation will rise up, live out the true meaning of its creed: “We hold there truths to be self-evident, that all men are created equal.”

 I have a dream that my four little children will one day live in a nation where they will not be judged by the color of their skin but by the content of their character. I have a dream today.

 今日皆さんに申し上げたいのは、たとえ今日や明日が難しかろうとも、私には夢があるということです。それはアメリカンドリームの奥深くにある夢です。いつかこの国が立ち上がって、「人間はすべて平等に造られているという真実を我々は自明のことと思う」という信条の本当の意味を全うするという夢です。

 いつの日か私の四人の小さな子どもが皮膚の色よりも人間性の中身によって評価されるという夢です。今日私には夢があるのです。

斎藤誠毅訳『NHKラジオ続基礎英語1993年1月号』より


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*左利き宣言―レフティやすおの左利き私論1